3.熊野神社参道
                             「熊野神社の参道付近」の紹介            
         

みなみ野の「むかしの面影を残す道」 No.3


 兵衛川の側道から熊野神社の鳥居までの坂道が参道です。参道の下側から鳥居の方を見上げると、杉木立の中に神社の社殿が見えます。現在、参道の両側には新しい住宅が立ち並ぶ街並みに変わっていますが、どこか昔の面影を留めている風景です。この神社は江戸中期に創建されたと伝えられ、村の鎮守様として氏子によって大切に守られてきました。今でも氏子によって引き継がれ掃除などの手入れを毎日しています。昔の参道の風景は宇津貫(みなみ野の前身の街)で最も古いと言われる茅葺き屋根の民家や、両側の土手には手入れされた茶の木の株が植えられた細い砂利道でした。参道は今も昔もほとんど同じところを通っています。
 夏祭りともなると金魚売りや綿あめ売りなど、多くの露店が立ち並び、着飾った子どもたちで大変にぎやかでした。今、兵衛川になっている辺りは昔竹林でイチリンソウの群落が見られました。神社の境内には、見事な杉木立や日本でも珍しいと言われているラッパイチョウの木を見ることができます。また、可愛い狛犬さんも迎えてくれます。実はこの狛犬さんは馬の守り神の猿と言われています。一度、訪れてはいかがでしょう。 

              水越 恒雄  
熊野神社の参道付近

図ー1 昔の風景
図ー2 現在の街並み
図ー3 昔の道
図ー4 現在の道